
うつ病の症状も多岐に渡りますが、その精神症状と日常生活や仕事ではどんな発言をするのか、どんな状態になってしまうのかを素人の方でも分かるように、簡単にまとめてみました。
うつ病の妄想と身体症状および自律神経障害の続きになります。
①うつ病の精神症状とはどんなものか?
抑うつ気分
軽症:陰気、うっとうしい、重苦しい、寂しい、悲観的
重症:深刻な悲哀、空虚感、絶望が現れてくる
*重苦しさは単に気分が重苦しいだけでなく生気 感情(身体感情)の障害を伴う。
生気抑うつ
身体感情の障害:頭、胸、心窩のうっとうしく重苦しい圧迫感のこと
感情喪失感
「感情がなくなってしまったと。」
「悲しむごとができなくなった。」
「感情の動きが感じられなくなった 。」
という訴えをするようになることが多い。
日常活動とか娯楽に対する興味や歓びが失われ、自殺念慮、死への願望、自殺企図、→回復期に自殺が多い。
② 精神と運動の制止とは?
表情や行動も不活発となる。制止は意欲・行動の制止と、思考の制止との2つの側面がある
意欲・行動面の制止
軽症:
仕事をするのがおっくう、気不精になり、制止が軽いと平生から慣れた型にはまった仕事はまだできるが、判断とか新しい計画を伴うことは困難になる。
中度:
動作が鈍く緩慢となり、表情は不活発で、話しかけてもてきぱきと応答できなくなる。仕事が遅くなり、日常なら簡単にできる仕事ですら、とうていできそうにない困難な仕事のように感じられ、また決断カに欠けるようになる。
重度:
ほとんど動かず、話しかけても低い声で途切れがちに、断片的に応答するだけで、彫像のように静止しているようになる→抑うつ性昏迷
思考制止
考えが浮かばぬ、頭の働きが鈍くなったなどと訴えるようになる。
老人ばかりでなく、若年者も多い症状で、記憶カの低下を訴える。うつ病の回復とともに消失する。
思考抑止
1つの考えに支配され、他のことは何も考えることができない、考える余地がないという型のもある。
③ 不安、焦燥とはどういう発言をするか?
軽度:「なんとなく落ち着けない、気があせる、いらいらする」といった訴えとなり、
中度:患者はじっとしておれず、立ったり坐ったり、あるいは室内を歩きまわったりする
重度:衣服や髪をかきむしり、足ずりしながら苦痛を訴えることもある→激越うつ病