
心筋線維は骨格筋頭どう違うの???
心臓の大部分を占める心筋層には心臓の収縮・弛緩の原動力である心筋線維がある。
この心筋線維は骨格筋と同じく規則的でA帯、I帯、Z帯による横紋構造であるが、下記の点で骨格筋とは異なっている。
- 側枝をだし、網状に連絡しあっている
- 単核であり、核が線維の中軸部に出現すること
- 心筋線維同士の連絡は階段状を呈する介在板によって連絡している
- 心筋線維間には冠状動客の末端に当たる毛細血管が密な網目を作っている
刺激伝導系の伝導の流れ
心臓は全体として収縮・弛緩が行われる必要があり、このために刺激伝導系と呼ばれる特殊心筋線維が心筋内で刺激を伝導している。
- 心拍動の起こり(歩調とりという)、キースフラック結節(洞結節)に発生した興奮は、約1m/秒の速さで左右の心房に伝わる。
- 心房興奮洞結節の興奮で左右の心房は収縮し、一部は右心房との境界近くにある房室結節(田原結節)に伝えられる。
- 房室の興奮伝導さらに、興奮はゆっくりと(約1㎝/秒)心室中隔を走るヒス束(房室束)に伝えられる。
- 心室の興奮ヒス束の興奮は、左脚・右脚を経て、さらに細いプルキンエ線維となり、乳頭筋や心室全体に伝えられる。
- 心室筋の収縮左右の心室がほとんど同時に収縮する。プルキンエ線維は伝導速度は約2m/秒である。