糖尿病診断基準 今までの基準と2010以降の診断基準の違い

内科

糖尿病診断基準については、国際的には1985年のWHO報告、日本では、1982年の日本糖尿病学科印の診断基準が広く用いられてきた。

しかし、ADA(American Diabetes Association)が1997年に新しい糖尿病の分類と診断基準を発表し、WHOも1998年に新暫定報告を出しました。

 

これらも参考に、日本糖尿病学会においても1999年糖尿病診断基準に関する委員会報告が出され、2010年に更に改定される動きとなりました。

 

 

糖尿病の病型

Ⅰ型(インスリン依存型糖尿病:insulin dependent mellitus)

治療上インスリンが絶対的に必要なもの。若年層に多く、一般にやせ型。

遺伝・環境因子の両因子の関与のもと、主として自己免疫機序に基づく膵島へのリンパ球浸潤(膵島炎)をきたし、B細胞の大部分が消失して発症すると考えられている。

 

Ⅱ型(インスリン非依存型糖尿病:non insulin dependent mellitus)

インスリン分泌不全とインスリン作用障害(インスリン抵抗性)とで構成される。

中年以降に多く、一般に肥満型。

成因は、不均一な疾患群で、発症には多因子遺伝子と環境因子が関与されていると考えられている。

 

今までの糖尿病の診断基準

  1. 空腹時血糖値≧126mg/dl
  2. 75gOGTT(75g糖負荷試験
  3. 2時間値≧200mg/dl

①これのいずれか(静脈血漿値)が、別の日の行った検査で2回以上確認されると糖尿病と診断されており、血糖値がこれらの基準値を1回だけ越えたときは糖尿病型としていました。

②糖尿病型と示し、以下のいずれかの条件が満たされた場合は1回だけの検査でも糖尿病と診断する。

  1. 糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
  2. HbA1c(ヘモグロビンa①c)≧6.5%

    ヘモグロビンA1の主成分。全Hbの4~6%をしめる。
  3. 確実な糖尿病網膜症の存在

 

③過去に①または②の条件が満たされていたことが確認できる場合は、現在の検査結果にかかわらず、糖尿病と診断するか、糖尿病の疑いを持って対応する。

④診断が確定しない場合は、患者を追跡し時期をおいて再検査する。

⑤糖尿病の臨床診断に際しては、糖尿病の有無のみならず、成因分類、代償異常の程度、合併症などについても把握する。

 

 

糖尿病診断基準 ADA 2010

①HbA1c(NGSP)値≧6.5%、但しPoint ofCare HbA1c測定機器を診断に用いるには
十分な正確性が得られない。

②FPG≧126 mg/dl

③75gOGTT2時間値≧200mg/dl

④高血糖の自覚症状があって随意血糖値≧200mg/dl

①~④のいずれかが認められる場合、糖尿病と診断する。

高血糖が明確に証明されない場合には、#1~3を再検して確認する必要がある。
HbA1cの再検で確認されれば糖尿病の診断を可とする。

 

WS001 
参考:糖尿病の新しい診断基準とHbA1cの国際標準化への対応 – 厚生労働省

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