Ⅰ型とⅡ型糖尿病コントロールとしての食事療法


糖尿病の治療方法は、食事療法、運動療法、薬物療法が治療の三原則となります。

食事・運動療法が適切に行われるにもかかわらず、十分なコントロールが得られない場合に薬物療法が行われるという流れになります。

 

その大まかなまとめを記載していきます。

糖尿病の治療の大まかな流れ

Ⅰ型糖尿病の治療ではインスリン補充が必須であるが、Ⅱ型糖尿病では、食事療法、運動療法が重要となりますが、効果が不十分の場合には経口糖尿病薬やインスリン療法を行う。

慢性合併症の予防には、血糖のみらならず体重のコントロールや血圧のコントロールも重要

 

 

1)食事療法

 

Ⅰ型糖尿病の食事

Ⅰ型の場合は、通常若年でやせている人が多いので、摂取カロリーは1日に消費するカロリーだけでなく成長に必要な量も考慮する。

注射するインスリンに依存しているため適切な量の食事を規則的に摂取することが良好なコントロールを維持するために必要。

 

Ⅱ型糖尿病

Ⅱ型の場合は、栄養摂取量が過剰で相対的なインスリンの作用不足をきたしていることが多いので、エネルギー摂取を制限することが中心となる。

摂取カロリーを減らすことにより、体重減少が見られるより前から、血糖コントロールの改善効果がみられる。

糖尿病の食事について 摂取エネルギーと栄養

(1)一日の総摂取エネルギー量

患者の年齢、性別、身長、運動量、目標体重を考慮して計算。

一般の成人の場合は、体重1kg当たり24~30calが指示される。

妊婦や授乳中の婦人、重労働者には高め、肥満者や老人では低めのカロリーが選ばれる。

(2)栄養の配分

三大栄養素の配分は、カロリーとして糖質55~60%、蛋白質15~20%、脂質20~25%が目安となります。

蛋白質の1/3を動物性蛋白質として60~90g、糖質を100g以上摂取することが望ましい。

同じカロリーの糖質を摂取しても食品の種類により血糖上昇の程度が異なる。

脂質を減らすことにより、動脈硬化を予防する。

ビタミン、ミネラル類が不足しがちなため補充が重要。

食物繊維をとる。(1日20~25g程度をとることが望ましい。)

①食物の胃からの排泄を遅らせることにより、インスリンの需要量の急激な増加を防ぎ、食後の急激な血糖上昇を抑制する働きがある。

②胆汁酸を吸着し糞便中への排泄を増やすことにより血中コレステロールを下げる。

③食事のかさが多くなり、満腹感を得やすい

 

(3)食事の摂り方

基本的には、ある程度時間をかけ、定まった時刻に一日最低3回食事を摂取することが望ましい。

 

(4)食品交換表

「糖尿病食事療法のための食品交換表(第5版)」(日本糖尿病学会・編)を用いることを勧められている。

全食品を成分に応じて6つの表に分類し、各食品が1単位80calとなる量で図示してある。

(5)アルコール

原則としては、糖尿病には好ましくない食品とされている。
→インスリン治療中患者は、アルコールにより肝おける糖新生を抑制して低血糖を起こす危険性がある。

アルコールの注意点
①7kcal/gとエネルギーが高い。
②飲むことにより遺産分泌が亢進し食欲が高まる。
③気が大きくなり、食事管理が不十分となる。

長期にわたり病状が良好にコントロールされ、合併症のない患者には飲酒が許可されるが、2単位以下に制限される。

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